未来志向読書会in東京

読書体験を、もっとおもしろく。

【開催レポート】2016/12/4 SOFT SKILLS、あした死ぬかもよ?、沈黙の町で

約7分
読書会2016/12/04開催レポート

今週は12月最初の読書会を開催しました!今回も、さまざまなジャンルの本が紹介されて、朝から知的な刺激がたくさん得られました!ご参加有難うございました!

ご紹介頂いた本と、読書会の中で頂いたコメントを今回もご紹介します。

本日ご紹介いただいた本はこちら!

今回もたくさんの本を紹介して貰いました。本の概要と、シェアして頂いた気になった点についてレポートします。 

SOFT SKILLS ソフトウェア開発者の人生マニュアル (ジョン・ソンメズ)

SOFT SKILLS ソフトウェア開発者の人生マニュアル

本の概要

アメリカでエンジニアにより良い人生設計を指南するよう活躍するジョン・ソンメズ氏。ソフトウェア開発を簡略化するアプローチや、プログラミングの講座も著名。
ソンメズ氏がエンジニアだけに向けて、「より良い人生」を送るためのノウハウ・スキルを網羅した、生き方の設計書。
技術的な部分やキャリアについてはもちろん、コミュニケーション・自己アピール・生産性の上げ方・恋愛(!)・メンタルと体の鍛え方など、誰にでも有益な情報が満載の一冊。

気になったところ

・本屋に行くのが好きで、気になって手にとった。
・1つのトピックが数ページにコンパクトに書かれている。参考書のような配置。1つ1つが短いので読みやすい。
・エンジニアに向けて、エンジニア以外の選択肢を示したり、単にスキルアップだけではなく、「キャリアを築こう」「自分を売り込め!」「生産性を高める」「お金に強くなろう」など、キャッチーかつ必要なことをまとめてくれている。
・筋トレのことについても書かれている。実際に、エンジニアの人は筋トレしている人が多い。ジムとかランニングとかを趣味にしている人も多い。”健康じゃないと働けない”とみんな気づいているから。
・”どこを終わりに据えるか”ということも書かれている。著者は、エンジニアから抜けることをゴールに置いている。彼自身も不動産投資で独立。
・何にせよ、“人間として。人から求められる自分になる。”ということに重きを置いた本。

あした死ぬかもよ? (ひすい こたろう)

あした死ぬかもよ? 人生最後の日に笑って死ねる27の質問

本の概要

作家、コピーライター、漢字セラピストのひすいこたろうさん。名言セラピーシリーズは累計60万部を超えるベストセラーです。
「いつ最後の日が来ても後悔はない」。そう胸をはって言える人生を送っていますか?人生最後の日に笑って死ねる27の質問。

気になったところ

・とにかく読みやすい。1-2時間で読み始めて終わるくらい。
・”人生最後の日に笑って死ねる27の質問”がまとまった本。
メリカで90歳以上に、”人生でやり残したことはないですか?”と聞くと、90%の人が同じ答えだった。それは、”もっと冒険しておけばよかった。”というもの。
それもその筈。人生でチャレンジをする回数は平均0.9回と言われている。
これは、チャレンジを1回もしない、0回のひとが圧倒的に多く、エジソンなどチャレンジをし続けた人が平均を上げているから。
・スティーブ・ジョブズの名言も、この本の考えをよく表現している。

33年間、私は毎朝、鏡に向かって『もし今日が自分の最後の日だとすれば、今日しようと思っていることが、本当にしたいことだろうか?』と自問するようにしている。もしその答えが「ノー」だという日が何日も何日も続くようであれば、何かを変える必要があると思うわけだ。

今日で人生が終わりだったらどうする?と考えることで、まず人生には終わりがあることを意識する。それから自分の価値観、ミッションへとその考えをあげていってくれる一冊。ひすい氏のアプローチと書き方がユニークな一冊。ただ刹那的にやりたいことをやろう、という本ではない。

基礎からのベイズ統計学 (豊田 秀樹)

基礎からのベイズ統計学: ハミルトニアンモンテカルロ法による実践的入門

本の概要

データ分析の現場ではベイズ統計学が今ではなくてはならなくなっている。迷惑メールフィルタや画像音声のノイズ除去など、ベイズ統計学は日常に欠かせないレベルで浸透している。
ベイズ統計学のアプローチの1つである、ハミルトニアンモンテカルロ法を用いた画期的入門テキスト。

気になったところ

・統計学。平均値、分散からアウトプットをする。パラメータは基本的に1つ。ベイズ統計学は、平均値を確率分布でやるところが特徴。
・具体的には、”高校のテニス部で、誰をレギュラーにするか”という事例がわかりやすい。コーチがレギュラーを決めるときに、一般の統計学だと、”実はうまいけど、最近調子の悪い選手”が単に成績が悪い選手という推定になってしまう。それを、普段の成果から推定することが出来る。つまり人間コーチレベルの推定が可能。
・これは客観性がある程度失われるので、メリットでもあるし、デメリットでもある。テニス部の事例に置き換えると、例えば監督によって、当然”有能”の定義が違ってくるのがそれにあたる。

沈黙の町で (奥田 英朗)

沈黙の町で

本の概要

北関東の小さな町の中学校の敷地内で、中学生の死体が発見される。転落死したことは明らかだったが、屋上には足跡が残されていた。事故と他殺の両方で操作は進んでいく。
いじめを受けていたのではないかという疑惑が浮上する。家族、検事、記者が、それぞれの思いを交錯させながら、事件は探られていく・・・。

気になったところ

・著者の奥田英朗さんが好きで、著書はよく読んでいる。コミカルな本が多く、エッセイなどはすごく読みやすい。この一冊は、珍しく重たい話。
目線が小さな町の中学生によるもの。小さい枠組みの中で、一生懸命に生きている。例えば先輩後輩の縦の関係や、いじめ。高校生とは違うが、中学生は小学校のときとも明確に違う。中学生は、感情が一番多感な時代だと感じる。
・検事や記者、それぞれの家族が出てくるが、みんなそれぞれの立場が結局一番大切、ということも痛烈に描写されている。
・いじめはいじめるほうが悪い、という単純な話ではなく書かれている。どうして亡くなったのかが、後半にかけて中学生の目線での、日常の回想シーンが出てくる。
容易に深層が見えてこないのは現実世界にも凄く似ている。読後感はかなり重いが、中学生は小さなコミュニティのなかで一生懸命に生きていることをリアルに感じさせてくれる。

2022 – これから10年活躍できる人の条件 (神田 昌典)

2022 - これから10年、活躍できる人の条件

本の概要

日本一のマーケターとしても選出された、経営コンサルタント/作家の神田昌典氏。神田氏が本音で挑む、”これから10年活躍できる人の条件”。
2012年Amazonビジネス書ランキングでナンバーワンに輝いた、必読の一冊。

気になったところ

・読書会に通いはじめた初期に読んで、思い入れのある一冊。本を読んでアウトプットをしようと思ったり、考えるきっかけになったのがこの本。
・神田さんによる語り口調もある本で、特に最後の”2022年 再びページを開くとき”は久しぶりに手にとって感動した。
・特に印象に残るのが、4章と5章。4章は、”2020年、会社がなくなる?!”。
・2022、会社がなくなる?!は当時も衝撃だった。既存の会社の組織には3つの壁がある。1つは、会社では社員が育たない。2つは、会社では無から有を生み出す経験が得られない。3つは、一部の社員が抜けると、会社には何も残らない。
・1つめの、”社員が育たない”というのは、事業のサイクルが早くなりすぎていて、会社で社員が成長するのが追いつかないということ。
・5章では、得た知識を、自分の中にとどめておくのではなく、情報=内的情報を外的情報へアウトプットさせることの大切さが書かれている。本を読んだときの考えも、より深まるようになる。

おわりに

今回は本のジャンルが小説、ビジネス書、統計学の実用書、とバラエティに富んでいました!
 

初参加の方と、常連さんの声を一部ご紹介します。

「読書会を通じて、ただ本を読むだけだったのが、アウトプットをすることで知識になっているのを感じます!」(M・H/26歳・男性)

「今回初参加だったけれど面白かった!また参加します。」(Y・S/23歳・男性)

ご参加いただき有難うございました!

読書会を開催中!

ご興味を持たれた方は、ぜひ会場でお会いできたら嬉しいです!

参加希望の方は、お早めにどうぞ!