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【開催レポート】2016/11/05 人工知能は人間を超えるか、クックパッドのデータ分析力

約5分
読書会2016/11/05開催レポート
11月になり、寒さが本番になってきました。布団から出たくない季節になっていきますが、これから忙しい年末だからこそ、朝の時間を上手に活用してみるのもいかがでしょうか。
11月第一回目の読書会を開催しました!
今回はテクノロジー、ビジネス書、企業の本など色々なジャンルの本をご紹介頂きました。

本日ご紹介いただいた本はこちら!

本日ご紹介いただいた本の一部をご紹介いたします!

クックパッドのデータ分析力 (中村耕史)

cookpad-book

本の概要

クックパッドの「たべみる」というサービスは、どういった食材が検索されたかの情報を提供するBtoBのサービス。クックパッドの一事業部が行なっている。(他にもそのデータをもとに記事を出稿したりしている)

サイト https://info.tabemiru.com

例えば「カレー なす」という検索数について集計して見ることが出来るサービス。そのサービスを紆余曲折を経てリニューアルをした話。

本を読んだきっかけ

エンジニアなので、仕事でクエリ(検索システムに検索をかけるキー)をまとめないといけない。その参考にするために読もうと思った。

例えば、同じ”ほうれんそう” を調べたときも、”ほうれんそう”、”ホウレンソウ”、”ほうれん草”など色々な調べ方があるので。

気になったところ

・結局どうやって改修をしたかというと、泥臭く手で行なった。検索用語などのまとめをしている。クックパッドは技術力が高いけれど、技術力の高い会社でも、それくらいしないといけない。

面白かったのが牡蠣の相性分布。検索されている単語の中で、検索される頻度と、マッチ度の高さを表にしている。頻度も高くマッチ度の高かったのは「牡蠣 オリーブオイル」。他にも面白かったのはチャウダーとか。

→ BtoBサービスなので、スーパーのどこに何を置いたらいいかの提案にもなる。牡蠣の横に、実際にチャウダーソースの液を置くとか。

クックドゥのガリバタチキン。アスパラガスが一緒に検索されていた。旬の食材だったからで、スーパーで隣に置いたらもっと売れたという事例もある。

シンギュラリティは近い – 人類が生命を超越するとき (レイ・カーツワイル)

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本の概要

技術的特異点 = シンギュラリティとは、人工知能が人間の能力を超えることで起こる出来事。それをいち早く取り上げたのが著者レイ・カーツワイル。本書は、技術面もさながら、さらにその先について書かれている。

スペックあがると処理性能アップと小型化が起こる。その先に、「GNR」= ゲノム、ナノテクノロジー、ロボットがポイントになる。

ビル・ゲイツ氏も、著書のレイ・カーツワイル氏と本書について以下のように述べている。

レイ・カーツワイルはわたしの知る限り、人工知能の未来を予言しうる
最高の人物だ。ITが急速に進化をとげ、人類がついに生物としての限界を
超える未来を、本書は魅惑的に描いている。そのとき、われわれの人生は
想像もつかない大変革を経験するだろう (ビル・ゲイツ)

気になったところ

・ナノテクノロジーの話はSFのよう。ナノカプセルについて取り上げられている。ナノカプセルを体内に入れて、不要なウィルスなどを除去出来る。このようなナノテクノロジーに溢れた世界へと時代が進んでいく、というまるでSFみたいな話。

・Googleの子会社も、人間の寿命を500歳まで伸ばすことを目標としている。

副題にもある通り、技術的特異点を超えたら、あとは生命分野にもテクノロジーが深く入り込んでくることが予想出来る。

人工知能は人間を超えるか ディープラーニングの先にあるもの (松尾豊)

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本の概要

人工知能ってどんなもの?その原理はどうなっている?ということについて日本トップクラスの研究者によって書かれた本。歴史や仕組みについて、わかりやすく書かれているAmazonの人工知能関連でもいつもトップにランクインしている一冊。

本を読んだきっかけ

IT業界にいるが、最新のテクノロジーの話に触れるきっかけがあまりなかったので。

気になったところ

・人工知能の歴史について。黎明期などを経て、今は第三次人工知能ブーム。

機械学習とディープラーニングの違い:

・機械学習: コンピューターにあるものと特徴を教え込む。
・ディープラーニング: 人工知能に特徴を教えなくていい。(画像を見せると特徴を理解してくれるのがディープラーニング。)

この説明をするときに、人間の脳も同じような構造になっているといった話が出てくるところが、引き込まれるポイントだそう。

日本の人工知能の現状は、「厳しい」状況。理由として、5つの課題が挙げられている。

①データ利用に対する壁

②データ利用に関するルール

③ものづくり優先の思想 → ものづくり優先の思考。実際に”もの”がないことに対して、日本の感覚からは敷居が高い。

④ヒトレベルAIへの懐疑論

⑤機械学習レイヤーのプレイヤーの少なさ → 人工知能に投資してくれるひとが日本では圧倒的に少ない。

このような課題があるので、日本での人工知能は厳しい状況にあるといえる。出資を増やす、様々な壁を取り払うなど、課題を解決していく必要がある。


参加者の方の声

ご参加いただいた方の声を一部ご紹介します。

「自分の業界では当たり前に使っている用語が、他の業界の人にとっては通じないとは!わかりやすく話す良い練習になりました。」(Y・T/26歳・男性)

「読書会を通して知った本を読んで、働き方について今までの考え方が変わった気がしました。読まなきゃ損!な本ってあるんですね。」(T・S/23歳・女性)

今回は自己紹介の時から和気あいあいで、とても盛り上がった回でした!
ご参加いただき、有難うございました!


他にも、ここでは紹介しきれませんでしたが、ハイコンセプト、GRITなどが紹介されました。

ご参加有難う御座いました!

読書会を開催中!

ご興味を持たれた方は、ぜひ会場でお会いできたら嬉しいです!

参加希望の方は、お早めにどうぞ!