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ゼロ秒思考で、マッキンゼーでも教えてくれない考える力の基本を身につけよう!

約6分

0秒思考

一生懸命考えているのに、前に進まず空回り…
考えようとしても頭が働かず、考えがなかなか深くならない
行ったり来たりで結論を出せず、時間をかけても深堀りできず、堂々巡り…

このように思ったことがある、または、悩んだことはありませんか?
一生懸命考えているつもりでも、実際は立ち止まっている、ということは意外に多いものですよね。

「0秒思考」は端的に言うと、「1日10分で出来るのに、頭がよくなるシンプルなメモ書き法」についての本です。

著者の赤羽雄二さんは、14年間マッキンゼーで経営改革をし、マッキンゼーソウル支社の立ち上げも携わった方です。現在は、ベンチャーの共同創業、経営支援に取り組まれています。

そんな赤羽さんが、自分自身やチームメンバー、クライアントと接する中で編み出した、マッキンゼーでも教えてくれない、「考える力」を鍛えるトレーニング方法を紹介しています。

「考える」ためのヒント

考えるためのヒント

そもそも、「考える」ことと、それによって得られるメリットは何なのでしょうか?

頭に浮かぶイメージ、感覚を言葉にする

起きている間、誰もが何かを感じて、なんらかのイメージが浮かんでいます。それは完全な言葉にはならないので、すぐに消えてしまいます。感情や悩みも同じで、浮かんでは消えるので、もやもやがなくならず、気分が滅入ってしまいます。

なぜ”思考”を言葉に出来ないかというと、書こうとすると、無意識のうちに「きれいに書こう!」と思うからです。

遠慮せずに順番も表現も気にしなければ、実はいくらでも書くことが出来ます。これで、普段の思考や、感情を”言葉にする”ことが出来ます。

言葉を自由に、的確に使うことを目指す

イメージや感覚を言葉にすることに慣れてくると、だんだん自分の気持ちや思っていることをあまり苦労せずに表現できるようになります。

いいたいことがすぐ出てくるので、ストレスがない。言葉選びに迷わず、書いて表現することができるようになります。

「言葉の中心的意味と揺らぎ」を捉える力もつきます。例えば、「全力で」と言っても人によって捉え方は違います。自分の思考を言葉にすることを繰り返すと、言葉への感性が鋭くなります。そして、その場に合った的確な言葉遣いをすることが出来るようになります。

考えを的確に言葉に出来るようになると、会話もリラックス出来るようになります。また、視点・ポイントも明確になり、「頭がいい、仕事ができる」人の特徴でもある、わかりやすい話が出来、コミュニケーション能力の高さが光るようになります。

「沈思黙考」も「話すだけ」もむずかしい

黙って考えていても、考えているようで思考は堂々巡り。逆に、人と話していると、自分の考えは言葉になるが、モードを切り替えて、仮説をさらに深める、というのはやりづらいし、相手に迷惑もかかります。

人はゼロ秒で考えられる

時間をかければ考えが深まるとは限らない

大企業にも、ベンチャー系の企業にも、「議論をつくそう!」という人がいます。長い時間をとって午後いっぱいや、時には深夜まで会議をしたことはないでしょうか。

思い返してみると・・・生産性が高く、要点をおさえており、現状把握と意思決定が適切にでき、アクションにつなげられる。・・・そんな会議でしたでしょうか?コストも時間も相当かかる割には、迅速な意思決定とは程遠いのではないでしょうか。

できるひと、優れた経営者は即断即決

ごく一部の人は、高速で動き大きな成果を出す。時間を1分も無駄にしない。素晴らしいスピードで情報収集をし、意思決定をし、電光石火でアクションに移しています。

この差は何なのでしょうか?

1つは、「訓練の欠如」です。2つめは、「生産性という概念の欠如」です。デスクワークには生産性という概念があまり広まっておらず、体系的な努力もほとんどされていません。

経営者は、普段から訓練し、生産性を意識しながら問題について考え続けているので、即断即決が出来る!というわけです。

究極はゼロ秒思考

タイトルでもある「ゼロ秒思考」。

考えをその場で言葉にし、考えを深められるようになると、スピードアップしていきます。生産性は数倍~数十倍上がります。

瞬時に現状を認識し、課題を整理し、解決策を考え、どう動くべきか意志決定出来る。迷ったり思い悩む時間はゼロに。そんな思考の「スピード」と「質」が、ゼロ秒思考です。

0秒思考って?

いよいよ、訓練方法です。「頭がよくなる世界一シンプルなトレーニング」は、メモ書きをすること。それだけです。

たかがメモ書き?そう思うかもしれませんが、メモ書きのやりかたを見ていきましょう!

0秒思考のやりかた

・A4の紙に1件1ページで書き、1日10ページ書く
・ゆっくり時間をかけるのではなく、1ページを1分以内にさっと書く
・メモのフォーマットは必ず守る
・書く順番は気にしない

たったのこれだけです。
例で見てみましょう。このメモは、大手企業の営業リーダーが、部下に対して怒鳴りつけてしまうことになんとかしようと書いたものです。「自分ならどんな指導を受けたいか」 がテーマです。
ゼロ秒思考のやり方
もちろん最初は思ったように書けません。1分ってこんなに短いのか・・・!と痛感するでしょう。同時に、自分の考えをただただ言葉にしていくことの楽しさも感じます。

1つのテーマを多面的に書く

このタイトルは何でもOKです。オススメなのは、1つの件について書いて、それを深堀りしたり、そのテーマに関係あることをどんどん書いていくことです。
先述の「自分ならどんな指導を受けたいか」に繋がるメモのタイトルとして、本に紹介されていたのはこのようなものです。

・自分が怒鳴られたらどんな気持ちになるか?
・怒鳴られた相手の気持ちは?
・自分はどんな時に怒鳴りたくなるのか?
・怒鳴り散らした後、何を感じるか?
・感情的爆発とは何か? などなど…

この管理職の方は、これらのメモを書いた後で、部下に対するアクションも、気持ちも整理されていそうですよね。

仕事だけではなく、プライベートなことや、感情的なことでも構いません。お金はほとんどかからず、わずか3週間ほどでかなりの効果が出ます。

メモの整理・活用法

赤羽さんは、書いたメモは基本的に見返さなくていいと言っています。そのかわり、書いたあとはジャンル別にクリアフォルダに分けて整理します。

3ヶ月に1度、フォルダを整理して、メモをざっと眺めます。こうすることで、成長も感じられ、時には「自分はこんなに良いことを書いていたのか」と驚くこともあるそうです(笑)

まとめ

0秒思考になろう!

深く考えることを要求されることは良くわかっているが、大半の人は、どうすれば「深く考える」ことができるのかがよくわからない。それは、考える訓練、効果的に考えをまとめる訓練がされていないから。

・マッキンゼーのプログラムでも十分に教えていない、最も基本的な「考える力」をメモ書きで鍛えられる。

メモ書きをすると、深く考えることができるだけでなく、「ゼロ秒思考」といえる究極のレベルに近づける。心のコントロールも出来るようになる。

時間制限を設けてアウトプットして、それを何回も回して訓練をするメモ書き法でした!
「生産性」というのは、効率の一歩先を行くキーワードだと感じます。成長出来るチャンスも、誘惑も多い今の世の中で、とても大切なのがリソースです。短い時間で効果的に考える力を鍛えられ、仕事にも効くメモ書き法は、今の時代に適していると言えるでしょう。時間もコストもほんの少しなので、是非試してみて下さい!

0秒思考

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