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採用基準を読んで、グローバルリーダーに必要な資質を学ぼう

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採用基準を読んで、グローバルリーダーに必要な資質を学ぼう

採用基準

・コンサルは地頭・ロジカルシンキング至上主義だと思っている
・リーダーシップという言葉のイメージがイマイチ掴めない・抵抗がある
・日本がこれから必要とする人材像について知りたい

こんな方に、是非読んでほしい一冊。

伊賀泰代 著者紹介

・キャリア形成コンサルタントの伊賀泰代氏。一橋大を卒業し、日興證券を経て、カリフォルニア大学バークレー校にてMBAを取得。のちにマッキンゼーアンドカンパニーにて人材育成、採用マネージャーを務める。

・彼女がマッキンゼーの採用に関わった期間はなんと12年。そんな伊賀氏による、「地頭より論理的思考力より大切なもの」とは?

外資系コンサルの採用における誤解

外資系コンサルの採用面接。「富士山をどう動かすか?」や「日本に駐車場はいくつある?」など、ケース面接が物を言う、と思っている人は多いのでは…?
伊賀氏が、マッキンゼーの面接において、特に問題と思っていたのは以下の誤解。

ケース面接に関する誤解

・マッキンゼーがケース面接を重視していると思うばかりに、ケース面接の対策をかなり手厚く行い、それでも自分の答えに不安を感じる学生もいれば、何の対策もしていないのに自信たっぷりな学生もいる。

・マッキンゼーが知りたいのは、いかにケース面接に上手く答えられるかではなく、ケース面接によって「その人がどのような思考のプロセスをしているのか」を見ている。

地頭信仰が招く誤解

・地頭は当然、悪いよりも良い方がいい。コンサルタントとしての仕事は

①経営課題の相談を受ける
②問題の解決方法を見つける
③問題を解決する

の3つ。このうち、地頭が必要なのは、②だけ。

・問題解決のために信頼されて問題を打ち明けて頂き、解決までのプロセスをとりまとめて着実に前進するためには、洞察力・感受性・メンタル・リーダーシップなど、多岐に渡る資質が求められる。

思考力 = 思考スキル + 思考意欲 + 思考体力

・思考力を見ているのは確かだが、MECEやロジックツリーなどは、「思考スキル」。このほかに、思考意欲と思考体力がかけ合わさる。

・思考スキルは後から学べるものなので、訓練可能かどうかは面接で確認する。それ以上に重視するのは、「どれだけ考えることが好きか?」と、「どれだけ考えるための体力があるか?」という点を見極める。

優秀な日本人を求めているという誤解

マッキンゼーのグローバルの採用基準は以下の3つ。

①リーダーシップがあること
②地頭がいいこと
③英語ができること

日本の優秀な学生が満たしているのは、②のみ。

アメリカ以外の使者だと、現地語が話せることも要件になるので、日本だと、これに加えて④日本語が話せること が必要になる。

日本人の優秀な学生に①と③が圧倒的に不足しているのに対して、中国人はじめ留学生には①から④を全て満たしている人が現れ始め、増え続けている。

グローバルファームであるマッキンゼーにとって、日本支社で働くのに国籍は関係なく、より適正を持った人が、日本人以外に増え始めているという事実が述べられている。

日本に圧倒的に足りないもの = リーダーシップ

採用基準の後半は、今の日本に圧倒的に足りない資質として、リーダーシップを挙げている。ここからが本書の醍醐味で、伊賀氏のメッセージが強く込められている。

問題解決に不可欠なのはリーダーシップ

マッキンゼーが採用したい人は、「将来グローバルリーダーとして活躍ができる人」。

・アメリカでは、大学や院の入試の時点で、小論文で過去のリーダーシップ体験を問われる。日本では、30歳になってもリーダーシップを問われなかった人もいる。

・リーダーは、組織に1〜2人いればいいという認識も多い。組織やプロジェクトにおいてリーダー的な担当・職務に就く人はたとえ1人でも、全員がリーダーシップを発揮する組織と、1人だけがリーダーシップを発揮する組織では成果が大きく違う。

成果主義とリーダーシップ

リーダーシップほど、欧米と日本の概念がかけ離れているものはない。欧米ではリーダーシップは磨くべき資質として捉えられている。一方、日本ではリーダーシップをネガティブなものとして捉えている。「自分の意見ばかり主張する強引な人」「他人に指示ばかりして、自分は手を動かさない人」というイメージを持っている人は多い。

・なぜこれほどまで認識の差があるか。背景としては、日本では社会の多くの場面において、そしてビジネスの場においてさえ、「成果が最優先されない場合が多い」から。

成果主義ではない場では、リーダーシップは求められない。リーダーシップとは、常に成果と一緒に語られるべきもの。

お祭りの企画をするときも、
①売上を出来るだけ上げ、被災地に寄付をする
②お祭りなのだから楽しめば良い
という2つのチームでは、達成目標も運営方針も大きく違う。後者の場合、何を楽しいと思うかは人それぞれであるし、リーダーシップは必要とされない。

むやみに「和を重んじ」て、時に成果を出すことからずれてしまうようなチームは、リーダーシップを必要とされない。

リーダーがなすべき4つのタスク

リーダーとは成果を達成すること。リーダーが果たすべき4つのタスクを、伊賀氏はシンプルに挙げている。

①目標をかかげる: チームが目指すべき、メンバーを鼓舞する目標を掲げる。
②先頭を走る: 最初の一人になり、リスクや責任を受け入れる。
③決める: 情報や時間が足りなくても、決めるべきことに意思決定をする。
④伝える: 一定数以上の人数や、様々な価値観を持つ人がいる組織において、言葉によって人を動かすコミュニケーションをとる。

ここで印象に残ったのは、逆に言うと、決断をしない人。伝える努力をしない人。先頭を走る覚悟のない人。成果目標を掲げて見せてはくれない人もリーダーとはいえないということ。

調査をする、分析をする、考える人などの行為は、どれだけ熱意・時間をかけても、リーダーの役割を果たしているとはいえない。

リーダーシップを身につけると問題が解決出来、成長が実感出来、大きく自分の世界を広げることが出来る。自分の人生をコントロールすることが出来ることが、リーダーシップが日本において本当に必要な理由。

まとめ

・マッキンゼーは地頭の良い人を求めているのではない。日本に必要な資質を持っている人を求めている。

・今の日本に一番足りないのはリーダーシップ。リーダーシップとは、成果を上げる人。

・リーダーがするのは、目標を掲げる、先頭を走る、決める、伝える、の4つ。これらをせずに、他のことに熱意・時間をかけている人は残念ながらリーダーではない。

多くのグローバルリーダーのたまごを見出し、リーダーとして成長させ、巣立たせてきた伊賀氏だからこそ言える知見に溢れた良書。

採用基準
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